めだかコース
2014年11月配本

さっちゃんとあかちゃん

著者など:わかやまけん作
【定価】770円/こぐま社

さっちゃんの家に赤ちゃんがやってきました。興味津々のさっちゃんですが、やることなすことダメと言われ…。弟や妹ができた時の小さな子の心理を描いた絵本。

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11月は、子どもたちに人気の「こぐまちゃん」シリーズの作者わかやまけん氏の作品です。
赤ちゃんが産まれ葛藤するさっちゃんの心の様子を、動きのある絵と柔らかい色彩とゆたかな表情の絵で子どもたちの気持ちを巧みに描き出しています。こぐまちゃんのぬいぐるみもおもちゃとして物語の中に登場します。困ったお母さんの表情、不安なさっちゃんの表情、怒っているさっちゃんの表情、泣いたり笑ったり驚いたりする赤ちゃんの表情、どの表情も子どもたちの共感を呼ぶことでしょう。さっちゃんは、沢山の心の体験をし自分を取り戻します。おかあさんも同じ思いでした。「おかあさんは、さっちゃんをだきしめました。ありがとう、さっちゃん」嬉しそうなさっちゃんとおかあさんの表情。そして、おしまいの頁は、「さっちゃんもいいこ、なっちゃんもいいこ」と、お母さんは、ふたりを抱きしめます。右下に小さく「けん」とサインがあります。メッセージなのでしょう。

長山 篤子
和泉短期大学講師


○この「たっちゃんさっちゃん」シリーズは「こぐまちゃん」シリーズが終了したあとこぐまちゃんを卒業した3才くらいの子どもを対象に1976年に
出版されました。
○昨年、当時文章を担当していただいた96歳になられる森比佐志氏に見直していただき、シリーズ4作品を復刊いたしました。40年近く前の絵本です
がいずれも色あせることなく、現代の子どもたちにも受け入れられることと思います。
○特にこの「さっちゃんとあかちゃん」は弟や妹が生まれ、お母さんをとられるのではという複雑な思いを見事に描いています。
○来月はいよいよクリスマス。降誕物語を葉祥明氏が厳かに描いた『ほしのひかったよる』をお届けします。お楽しみに。<Y.Y>

 

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