インコの所に1羽のすずめがやって来た。勝手にえさを食べ、次にはどんどん仲間を連れてきた。かごの中はもう大変! 友達への想いをユーモラスに伝えます。
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季節は10月に入りました。季節感は感じませんが、仲間関係が密になりまわりの友達を意識し共同作業が盛んになる10月に相応しい絵本だと思います。「ぼくはインコ、ひとりでしゃべって、ひとりでおへんじ」と、詩のような表現でお話が始まります。そこに、一羽のすずめがやってきます。ねたふりをしているインコは、なんとなく嬉しそうです。すずめも嬉しそうです。インコは、大急ぎでインコのえさを食べているすずめに「ゆっくりたべな」と声をかけます。びっくりするすずめに「おこってないよ、ゆっくりたべな」と再び声をかけます。すずめは「ごちそうさまでした」とぺこりとおじぎをして帰ります。優しいインコの表情と嬉しそうなすずめの表情が、とても温かい雰囲気で描かれます。さあ、それからが大変!インコのとりかごは、すずめで溢れます。挨拶もありません。とうとうインコは「うるさーい、でていけ」とどなります。インコは、又ひとりになりました。
長山 篤子
和泉短期大学講師
○いもとようこさんは兵庫県生まれです。1985年から3年連続でボローニャ国際児童図書展エルバ賞、グラフィック賞を受賞し、1991年にはサンリオ
美術賞を受賞しました。
○ちぎった和紙の貼り絵に着色する技法によって、やわらかで温かな表情の人物や動物、植物などを描きます。創作童話の作家として活躍するほか、
日本の昔話や世界の名作などの絵本の挿絵なども手がけています。
○出版された絵本は300冊以上です。子どもたちにも馴染みの絵かもしれません。
○次回11月号はわかやまけんさんの『さっちゃんとあかちゃん』です。お楽しみに! <N・T>
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