2014年9月配本

そんなとき なんていう?

著者など:セシル・ジョスリン 文/モーリス・センダック 絵/たにかわ しゅんたろう 訳
【定価】907円/岩波書店

買い物先でワニとぶつかりました。そんなとき、なんていう?自家用飛行機でよその家の屋根に大きな穴をあけてしまいました。そんなとき、なんていう?ユニークな礼儀作法の絵本。


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本の扉に、「れいぎさほうのほん」と書かれているとおり、「ありがとう」「ごめんなさい」「さようなら」などの基本的な言葉を、どういう状況のときに使えばいいかを教えてくれる本なのです。ただし、そのための実例が、ありそうもない状況ばかり。大げさな設定に笑いながら読み進むと、結婚式のあたりから、単なる礼儀作法の本ではなくなってきます。そして、自分の思いをきちんと伝える実例が出てくるのです。それもユーモアたっぷりに。この絵本は是非、大人が丁寧に読んであげましょう。人から物を貰ったときなどに、「ほら、ありがとうって言いなさい」と頭を下げさせるより、「竜に襲われたお姫様が騎士に助けられたとき何て言う?」という荒唐無稽な状況設定の中で「ありがとう」という言葉を覚える方が、ずっと楽しいに決まっています。親子で、もっと色々な状況設定を考えて楽しんでみてください。

細井 保路
逗子カトリック教会司祭


〇こちらの絵本は、作者セシル・ジョスリンさんが3人の娘と愛犬のために書かれた作品です。絵本では、家族や友人など身近な人へ向けて描いたも
のが題材になることが多いのですが、この内容からも「なるほど、そうだったのか」と納得させられます。原書は1958年に、日本での翻訳は1979
年に刊行されています。実に55年間読み継がれている絵本です。
〇絵は、世界的ベストセラー『かいじゅうたちのいるところ』でお馴染みのモーリス・センダックによるもので、センダック初期の作品です。
〇2013年の秋に姉妹編『そんなときどうする?』が刊行されています。こちらも前作同様、おかしな場面設定とすました答えが愉快に繰り広げられ、
楽しく礼儀作法が学べます。
〇次回10月号は、実在の人物アシジの聖フランシスコとオオカミの心あたたまるエピソードを描いた世界中でよく知られているおはなし『ともだちに
なったフランシスコとオオカミ』です。<S・T>

 



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