桃色の耳の大きな象がいました。耳の色のことで仲間はずれにされますが、はじめて友だちになった子象とその耳のおかげで、象やほかの動物たちとほんとうの仲間になっていきます。
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自分が知らない世界があることを、子どもたちはちゃんと知っています。 それを認めたがらないのは大人たちです。自分が知っていることだけが正し いわけではないのに、そう思い込みたいのです。
自分の知らない世界のことを仔象は「よそのくに」と表現します。そし て、「よそのくには、どこにでもあるんだ」と教えてくれるのです。大人の わたしたちが、そのメッセージを真っ直ぐに受け止められるまで、何度でも 子どもと一緒に読んでみましょう。
カラーのページと白黒のページが(特別にピンク色も加わりますが)交互 に現れます。製本の都合上そうなるのですが、その組み合わせを実に上手に ストーリーに生かしています。「差別はいけない」などという禁止の言葉は 一切使わずに、いつの間にか子どもが、もっと豊かな世界に出会うことがで きるようにしてくれる絵本です。
細井 保路
逗 子カトリック教会司祭
○この絵本の作者、画家、訳者はみんなウィーンで生まれています。ウィーンは、さまざまな民族が住む都会です。ユダヤ人への迫害もありました。何かそういった背景を感じさせる作品です。訳者は日本で5年間、ドイツ語を教えた国際人でもあります。 ○次回5月号は、空に輝く太陽をテーマにした『太陽をかこう』です。ご期待ください。
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